眼窩内腫瘍

眼窩内腫瘍の画像
黄色矢印の部分が腫瘍

眼球が腫瘍に押されています

眼球(目玉)が収まっている、骨に囲まれた四角錐型の空間を眼窩(がんか)といいます。この空間内に発生した腫瘍を眼窩腫瘍、または眼窩内腫瘍といいます。眼窩内には眼球の他に、血管、脂肪、神経、腺組織などいろいろな組織が存在するため、さまざまな腫瘍が発生します。 

症状?腫瘍の種類?治療法

典型例
  • 斜視の画像1

    眼窩内の腫瘍に押され、眼球の位置が下がっている

  • 斜視の画像2

    眼窩内の腫瘍に押し出されて、眼球が突出している

 限られた空間に腫瘍が発生するため、以下のような症状があります。
  • 眼球突出:眼球が押し出される
  • 複視:眼球の運動が妨げられる
  • 視力低下
  • 眼痛
  • 斜視
腫瘍の種類?治療法
良性腫瘍 血管腫、特発性眼窩炎症(眼窩偽腫瘍)、涙腺多形線種、IgG4関連疾患などがあります。
症状が悪化する場合は、全身麻酔下の手術が必要です。
まゆ毛の外側の皮膚を切って腫瘍を摘出します。
腫瘍が大きい場合は眼窩の骨を一度外して腫瘍を摘出し、骨を戻します。(クレンライン法)
悪性腫瘍 悪性リンパ腫が最多です。
腫瘍の病理診断のため、一部分のみ摘出し、化学療法や放射線治療を行います。